ウォルナットとブナについて

台屋の鰹節削り器の箱はウォルナットとブナの2種類で展開しています。鉋台(かんな木部)は白樫(しろかし)で統一しておりますので切れ味には関係ありませんがお好きな雰囲気で箱の素材をお選びください。

 

ウォルナット

ウォルナットは北米が原産で、チーク、マホガニーと共に世界三大銘木の1つと言われていますが実はクルミの木です。クルミの木と言っても日本のクルミの木は黒くはありません。正式には北米産のブラックウォルナットを一般的にウォルナットと呼んでいます。

加工前のウォルナットと加工後のウォルナット
加工前のウォルナットと加工後のウォルナット


木質は重硬で衝撃に強く、強度と粘りがあり、狂いが少なく加工性や着色性も良いという特性を持っています。実際削ってみると逆目も立ちにくく素直な材料といった感じです。

落ち着いた色合いと重厚な木目から、家具はもちろん昔は飛行機のプロペラに使われたことがあるほか、現在でもライフルの銃床や楽器にも使われています。

家具屋さんの話だと一時期はオークなどの人気がありましたが最近はウォルナットの需要が高いそうです。白い部屋に黒いウォールナットなんてすごくいいですよね。世界的に見ても需要があるらしく値段が高騰し高級木材となっています。

台屋では厳選したウォルナットをしっかり乾燥させ、丁寧に削り込みます。そして仕上げにオイルを塗布し仕上がります。

ブナ

高さ30メートルくらいになる広葉樹です。日本でもお馴染みのブナ林やドングリができる木です。台屋では色の白さが際立つ正式名ヨーロッパビーチというブナ材を使用しています。


木質は強度が高く粘りと弾性に富むため蒸して曲木などの家具にもなります。有名なトーネットの曲げ木椅子、ヤコブセンのアリンコチェア、マットソンのMINAはブナ(ビーチ)が使われています。が!思いのほか乾燥にともなう変形に泣かされます。

色は白く、ほのかにオレンジがかった木肌は美しくヨーロッパや北欧では人気の材料です。たしかに北欧っぽいテイストですよね。

台屋では厳選したブナをしっかり乾燥させ、丁寧に削り込みます。そして仕上げにクオイルを塗布し仕上がります。

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コメント: 2
  • #1

    じじばば (金曜日, 27 3月 2020 17:49)

    高級な鰹節削り器というと『桐』ですが、何で桐が採用されてないんでしょうかね。
    値段を抑える為なのでしょうか。
    桐を排除した理由が知りたいものです。

  • #2

    鰹節削り器の台屋 (金曜日, 27 3月 2020 18:13)

    コメントをいただきありがとうございます。弊社は鉋台を作る木工屋です。木を削る仕事は得意ですがタンスのような木を組みたてる箱の製造はあまり得意ではありません。桐は板の材料しか入手できませんのでそれ以外の木材「ウォルナット」「ブナ」を選択しました。桐の箱はほかのメーカー様が多く作られておりますので差別化の意味もあります。今後は桐の箱にチャレンジすることも検討したいと思います。